le Murmure de Juma☆Jumaのつぶやき

2018年1月から青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として、西アフリカのセネガルに来ました。日々の生活や活動を通して思ったことをつぶやきます。セネガルで過ごす日々にどんな出会いが待っているのか。楽しいこと辛いこと歯痒いこと。これからの2年を通して、自分の心がどんな風に変わっていくのか。大きな挑戦への小さな歩みを記すためのブログです。

フィムラFM無事終了。

前回の記事にも書きましたが、
最近、健康保険の加入促進に関わる活動をしています。

 

セネガルでは
日本のように省庁や企業に勤めている人はあまりいません。

 

マルシェ(市場)で野菜を売ったり、
タクシーの運転手をしたり、
家具の修理をしたりと

 

ほとんどは
物や何らかのサービスを提供して
顧客から直接収入を得ている
インフォーマルセクターの人々です。

 

それは保険料がお給料から天引きされるのは
ごく僅かの人だけで、

他の人は自分の意思で
保険に加入しなければいけないということです。

 

セネガルでは、地域ごとに

 

Mutuelle de sante(ミュチュエル・ドゥ・サンテ)

 

と呼ばれる共済保険があります。

 

その保険の加入者になり、
1年分の分担金を払うことで、
治療費が2割負担になります。

 

2割ってすごいですよね。

 

ただ、

病気にもなっていないのに
3500Fの分担金を自主的に前もって払う人が
果たしてどれだけいるのか。


ここがミュチュエルの難しいところです。

 

わたしの配属先の管轄には
地域ごとに5つのミュチュエルがあります。

 

わたしはその中でも加入率のあまりよくない
フィムラという隣町のミュチュエルで啓発活動をしてみることにしました。

 

正直いって自分の中では
健康保険の活動は長引くストライキの逃げ道のようなもので、

 

「どうしてもやってみたい」

 

そうゆう活動ではありません。

 

ただ、
配属先のトップも
ミュチュエルについては気になるようで、

「ミュチュエルの活動はしてる人いないから」

と応援してくれました。

 

だから
ちょっと動いてみようかなという気になったのです。

 

日本人の気質なのか
いざやり始めたら色々知りたくなって、

 

いろいろ調べているうちに
いまでは私をミュチュエルの活動をしている日本人と思っている人もいるみたいです。

 

運よく一緒に働いてくれるセネガル人も見つかり、
いまは啓発活動の真っ只中。

 

まずは啓発活動を2つやることにしました。

 

「ラジオ番組」

  と

「家庭訪問」

 

です。

 

フィムラには地元のラジオがあって
そこで30分の番組を2回放送しました。

 

1回目は、
ミュチュエルの代表、
実際にミュチュエルの管理をしている人、
フィムラの保健ポストの職員。

 

その3人にミュチュエルの利点を語ってもらいました。

 

私の考えでは
ラジオ番組は家庭訪問へ向けた準備のひとつです。

 

ラジオのためにミュチュエルの概要や利点、具体的な医療費負担額の差を書いた資料を作りました。

 

資料のなかには

 

子どもを一人生むのに産前検診から出産、産後検診まで、加入者と非加入者ではいくらの違いがあるのか。

 

もし事故にあって州立病院に運ばれたとき、
入院しなきゃいけなくなったとき、加入者と非加入者ではいくらの違いがあるのか。
(ちなみに骨折はジョフィオールの保健センターでは見ることができません)

 

医療費が高くて我慢している
虫歯を加入者であればいくらで治療することができるのか。

 

などなど、
いくつか例をあげて具体的な金額を盛り込みました。

 

この資料を
家庭訪問の際に役立てようという狙いです。

 

だから実はラジオは二の次。

 

私のミュチュエルの活動のメインは
家庭訪問にあります。

 

だって、家庭訪問すれば加入する人の声も
加入しない人の声も聞くことができるから。

 

ラジオは勢いづけみたいなものでした。

でも、

 

1回目のラジオ放送の際、
私がフランス語で作った資料を、漏れのないように一生懸命みながら、ウォロフ語に訳して
話すセネガル人の姿を見たら

「ラジオやってよかったな」

と思いました。


そして、今日2回目の放送を終えました。
(ちなみにセネガルのラジオは基本的に生放送です)

 

今日はミュチュエルの代表の他に
すでに加入していて治療でミュチュエルを利用したことのある2人をゲストに呼びました。

彼らの実体験を話してもらうためです。

 

タクシーの運転手さんと
溶接職人。

 

30分の枠のはずが
小一時間、熱心に語り続けてくれました。

 

私の役は、
初めと終わりにほんの少し喋るだけ、

 

さらに私の希望ですべて現地語で話してもらったので、何を言ってるのか半分どころかほとんど分からなかったけど、

 

とにかく3人とも、一生懸命話してくれたのは伝わりました。 

 

ラジオに出られて嬉しそうだったのも伝わってきました。

 

どれだけの人が地元のラジオを聞いているのか、
一方的な情報提供にどれだけの人が反応を示すのか、

さっぱりわかりません。

 

大して反応はないだろうというのが
私の予想です。

 

でもとにかく、
このラジオのおかげで、こちら側のモチベーションが上がったことは確かです。

 

だから2回を終えた今は
ラジオやってみて良かったな、と思っています。

 

さて、これから年末にかけては家庭訪問です!

 

みんながどんな反応を示すのか
今から楽しみ。

 

2018年も残すところあとわずか。


いい形で新年を迎えられるように
頑張りたいな、と思います。


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📷ほんのちょっとだけだけど、セネガルで初のラジオ出演。いい思い出になりました。