le Murmure de Juma☆Jumaのつぶやき

2018年1月から青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として、西アフリカのセネガルに来ました。日々の生活や活動を通して思ったことをつぶやきます。セネガルで過ごす日々にどんな出会いが待っているのか。楽しいこと辛いこと歯痒いこと。これからの2年を通して、自分の心がどんな風に変わっていくのか。大きな挑戦への小さな歩みを記すためのブログです。

何が起きるか分からない。

セネガルが雨季に入ったころ
ちょうど日本も梅雨の時期。

 

インターネットの調子がよくなくて
最新の報道を見れない日もあるけれど

 

地震や大雨で甚大な被害が出ていることを知ってから
ネットが入るたびにニュースを追いかけています。

 

これ以上被害が拡大しないことを心から願っています。

 

東日本大震災の際も
人の力ではどうしようもできない自然の脅威と、
「生きる」ということの尊さ、そして難しさを見せつけられました。


話は少し変わりますが、
実は先日、会議のために上京したダカールで

 

「私の人生もう終わりだ」

 

と思った出来事がありました。


ダカールからの帰り道
郊外のバスターミナルへ向かうために
タクシーに乗っていたとき。

 

高速道路の出口付近で
運転手が「ちっ!」と舌打ちしたと思ったら、
急に車が右へ左へとジグザグ走行。

 

どんどん迫る料金所を前に

 

「あぁ、この人はこのままどこかに突っ込むのかもしれない」

 

と、
運転手の自殺行為に巻き込まれたんだろうと思いました。

 

すると車がジグザグ走行をやめ
まっすぐに料金所の出口に向かっていきます。

 

スピードを緩めることなく。

 

そしてそのまま
料金所の出口にある赤白棒に突っ込みました。

 

日本ではあの棒が柔らかいと知っていたけれど、
セネガルではどうか分からない。

 

というより、そんなことまで考える余裕はなく、
とりあえず後部座席で身を低くした私。

 

「バンッ!」

 

という音が車内に響き渡ったあと
そっと顔をあげると
乗客は無事、そして車も無事。

 

が、

車が止まらない。


ここにきてやっと

 

「ブレーキが効かなくなった」

 

と言うことが分かりました。

 

高速の出口を突破したわけですから
その先は下道。

 

そのまま交差点に侵入です。

 

ダカールの交通量を考えると
ノンストップで交差点を突っ切るのは
ほぼ不可能です。

 

このとき頭をよぎったのが

 

「私の人生終わったな」。

 

スローモーションとか
走馬灯とか

そうゆうのは一切なく

ただポツリとそう思っただけでした。


ですが、

こうしてブログを書けている通り、
奇跡的にも交差点を無事故で抜けることができました。

 

少しずつスピードが落ちた車は
露店の並んだ道で止まりました。

 

タクシーを乗り換えて
バスターミナルを目指す途中

さっきまでは感じる暇もなかった
「怖い」という思いが
ジワジワ込み上げてきました。

 

まるでアクション映画のワンシーンのような出来事。

 

頭のなかで何度も回想しては、
心臓がドキドキしました。

 

そして何度考えても、
あの状況で全員無傷で助かったことが
奇跡としか思えません。

 

ジョフィオールに帰って
知り合いのセネガル人に話すと

 

「神様がそうしなかったんだ。Jumaの人生はまだ続く」

 

と言われました。

 

命の終わりを
神様と結びつけて考えることは
今の私には否定も肯定もできないけれど、

 

「生きている」ということが
当たり前ではないんだということ、
人生いつ何が起きるか分からないということ、

 

それを思い知らされた出来事でした。

 

だからこそ

「生きている」この瞬間を大切に
いま出来る精一杯に挑戦しよう。

 

そんな思いを新たにしました。

 

それにしても
セネガルの交通事情は本当に大きな問題です。

 

ほとんどの車は
日本でいうところの廃車レベルです。 

 

自動車の故障も日常茶飯事。

 

あくまで私の意見ですが
国の財政を豊かにするためには

 

旅行者が安全に移動できる交通手段を
確立することも
セネガルにとって大切な目標の一つだと思います。

 

しばらくは
車に乗るたびにブレーキがかかるかビクビクしそうです。


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📷ダカール市内を走るカーラピッドと呼ばれる小型のバス。派手なペイントでごまかされているけれど、かなり年季が入っています。